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IDaaSとは?SSO(シングルサインオン)のメリット・デメリットを解説

IDaaSとは?SSO(シングルサインオン)のメリット・デメリットを解説

業務において多くのクラウドサービスを活用する現代では、何種類ものID・パスワードを管理したり、ログインの度に入力する煩雑さに悩まされたりしている企業も多いのではないでしょうか。当記事では、社員のID・パスワードを一元管理する「IDaaS」システムについて解説。機能とメリット・デメリットをご紹介します。

コンテンツの目次
  1. IDaaSとは
  2. 活用急増の理由
  3. メリット
  4. デメリット
  5. まとめ

1. IDaaSとは

■ IDaaSとは


IDaaSとは、複数のサービスのID・パスワードを、クラウド上で一元管理するシステムです。利用者は、IDaaS(Identity as a Service)に1回ログインするだけで、事前に登録・連携しているクラウドサービスをすべて使えるようになります。

■ パスワードマネージャーとの違い


同様のサービスとして「パスワードマネージャー」が挙げられますが、個人の業務効率アップを目的とするパスワードマネージャーの機能に加えて、組織向けの機能が備えられているという特徴があります。管理者による権限の付与・制限など、組織全体での生産性向上やセキュリティ対策を目的としています。


2. 活用急増の理由

IDaaSの活用が増加する理由 近年IDaaSを利用する企業が増加・急成長している理由として、以下の点が上げられます。

■ 企業におけるクラウドサービス利用が増加


業界・業種を問わず、クラウドサービスを利用する企業が増加。
かつてセキュリティ対策のため「自社のデータセンターにのみ情報を置く」方針をとっていた大手企業もクラウドサービスを活用するようになり、いまや企業におけるクラウドサービスの利用は当たり前といっても過言ではない状況になりました。

様々なサービスを活用するようになり、それぞれへログインするためのID・パスワードも増加。不正アクセスの事件は増加、個人情報漏えい事故も厳罰化されるなか、セキュリティを強化するためにIDaaSを活用する企業が増加しています。

■ 人材の流動性の高まりにより、ID・パスワードの管理が煩雑に


もう一つの理由として、人材の流動性が高まったことが挙げられます。
転職の機会が増えたことや雇用形態が多様化したことから、社員の入退社に伴うアカウントの管理、業務委託として関わっている社員の閲覧・操作制限など、複雑な対応が必要になりました。

管理者による各ツールのID・パスワードの管理や、社員ごとに権限を変更する必要が出てきたことから、管理者が情報を一元管理できるIDaaSの活用が進んでいます。


3. IDaaSのメリット

IDaaSのメリット

■メリット① SSO(シングルサインオン)により複数のシステムへ一括ログイン


クラウドサービス間でのSSO(シングルサインオン)を使えるように。SSOとは、1度ユーザー認証を行えば、以後その認証に紐づけられているシステムやサービスを追加認証なしでログインできる機能です。社員はIDaaSにID・パスワードを入力してログインすることで、他のサービスもワンクリックで利用できるようになります。


■メリット② ID・パスワードを一元管理、社員の負担を軽減


社内の情報管理、タスク管理、カレンダー連携など、様々なクラウドサービスを駆使している企業は少なくないでしょう。その結果、社員は「ID・パスワードが多くて管理しきれない」「クラウドサービスが多くて、都度ログインをするのが手間」といった課題に直面しています。

さらに、自分のログイン情報を忘れてしまったり引継ぎがきちんとされていなかったりした場合には、一つのシステムにログインするためにIDとパスワードを探し回る必要があります。手間がかかることはもちろん、頻発すれば企業全体の生産性の低下にもつながるでしょう。IDaaSの導入により、こうした手間を省くことができます。


■メリット③ セキュリティを強化


セキュリティを強化システムのパスワードを設定する際、ルールを定めている企業も多いのではないでしょうか。「8桁以上で、英大文字、英小文字、数字、記号を含む」「生年月日などの情報と関連性のあるものはつけない」「ひとつのパスワードを複数のサービスで使い回ししてはならない」など様々なルールが設けられていますが、果たしてどれだけの社員がルールを守っているのでしょうか。

業務において多数のツールを駆使する社員は、ツールごとに異なるパスワードを記憶することは不可能です。結果としてパスワードの使いまわしや、Excelや紙媒体でID・パスワードの一覧表を作成するなど、セキュリティレベルを下げる行動を取るようになります。IDaaS・SSO機能を使えば、社員がパスワードの管理に悩まされることはありません。結果としてセキュリティを強化することにもつながります。


■メリット④ 社員の入退社に伴う業務を効率化。管理部門の負担を軽減


ID・パスワードに関する管理部門の苦悩として、社員の入退社のたびに様々な業務ツールへのアクセス権を付与・削除する手間が発生することが挙げられます。企業規模が大きくなればなるほど負担は増え、異動時期など複数人の対応が必要な時期には膨大な時間をその作業に費やさなければなりません。

IDaaSを導入していれば、上記のようなID・パスワードの管理は不要になります。情報システム部門や人事・総務部門など管理部門の負担を軽減します。


■メリット⑤ リモートワーク・在宅勤務でも安心して使える


テレワーク・在宅勤務でも安心して使えるコロナ禍でテレワークを導入した企業も多いのではないでしょうか。自宅やコワーキングスペースなど、様々な場所から社内ネットワークへアクセスされるようになり、テレワークを行う端末・ネットワークのセキュリティを強化している企業も増加していると思います。

IDaaSは、ネットワークの外からのアクセスを前提に設計されているため、セキュリティ上のリスクは最小限に抑えられています。高度な認証技術を利用できるため、セキュリティを厳重にすることが可能です。


■メリット⑥ 組織の統合・グループ化に迅速に対応できる


異なる組織の認証基盤の統合には、かなりの時間と手間がかかります。しかし、IDaaSを導入していれば時間と手間を省くことができます。
各組織で利用している認証基盤をIDaaSに連携することで、組織の統合・グループ化など増減にもスムーズに対応することができます。


4. IDaaSのデメリット

IDaaSのデメリット

■デメリット① パスワードが1つ漏れると全システムにログインされる可能性も


不正アクセスやヒューマンエラーにより1つパスワードが漏洩すると、IDaaSで制御している全サービスにログインされる可能性があります。万が一の事態に備え、不正アクセスを防ぐセキュリティ対策がされているサービスを選択しましょう。

対策には、IPアドレスの制限によるアクセス端末の制限・クライアント証明書による強化・生体認証やワンタイムパスワードと組み合わせた多要素認証などがあります。


■デメリット② 障害発生により業務に支障がでることも


障害発生時など、SSOが使用できなくなった場合には、IDaaSでID・パスワードを管理しているすべてのサービスにログインできなくなる可能性があります。業務に支障がでるため、緊急時のフォローなど信頼性の高いサービスを選択する必要があります。
また、社内でも緊急時の対策方針を定めておくことが重要です。


■デメリット③ SSOが適用できないシステムがある場合も。活用の幅が狭まる可能性


業務に使用しているシステム全てがSSOに対応できるとは限りません。現在利用しているサービスの連携可否を事前に確認しましょう。「すべてのシステムのID・パスワードを一元管理できること」がIDaaS最大の利点であるため、一つでも適用できないサービスがあると利便性は低下します。

現在使っているシステム、将来導入を考えているシステムとの連携を確認し、無料トライアルがあれば活用してみることも大切です。


■デメリット④ 費用がかかる


導入費用がかかるSSOを導入するためには、自社サーバーに専用のソフトウェアをインストールする「オンプレミス型」と、専用のクラウドサービスを利用する「クラウド型」があります。オンプレミス型は初期費用が高くなる可能性がありますが、月額費用はかかりません。一方で、クラウド型は導入時のコストは少なくてすむものの、月額費用がかかります。

利用期間やアカウント数によってコストを抑えられる選択肢は変わってくるため、自社に適したサービス・プランを選択しましょう。


5. まとめ

リモートワークの増加や個人情報保護法の厳罰化など、企業のセキュリティ対策は重要性を増しています。IDaaSを活用し、適切な情報管理・保護に努めましょう。

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日付: 2022/09/16