Windows10には他の端末(Windows、Android、iOS)から接続して操作ができるリモートデスクトップ機能が標準装備されています。本記事では、リモートデスクトップをパソコンで利用するための設定方法をご紹介いたします。
まず、簡単にリモートデスクトップとはどのような機能なのか確認していきましょう。冒頭でもご紹介したようにWindows10のパソコンを他の端末(Windows、Android、iOS)から接続して操作ができる機能です。
リモートデスクトップを使うと在宅勤務や出張・商談のための移動中などに手元の端末から社内にあるパソコンへ接続して業務を行うことができます。普段行っている業務や使用しているソフト・アプリなどをそのまま利用できるので業務効率を落とさないテレワークの方法としても注目されています。
冒頭でリモートデスクトップ機能はWindows10のパソコンへ標準装備とご紹介しましたが、正確にはWindows10 Proのみ接続先として利用することができます。Windows10 Homeは接続先としては利用できません。その為、社内などで利用しているパソコン(接続先)がWindows10 Proなのか確認する必要があります。
Windowsのバージョン確認の手順は、[スタート]>[設定]>[システム]>[詳細情報]>[エディション]を選択していきます。下記で画面イメージと一緒に確認していきましょう。
[スタート]を開きます。左下のWindowsアイコンです。
[設定]を開きます。左の歯車マークか下へスクロールしてさ行の設定です。
[システム]を開きます。左上の赤枠です。
[詳細情報]を開きます。左側の青色背景の箇所を下スクロールで出てきます。
詳細情報内のWindowsの仕様・エディションにお使いのパソコンのWindowsバージョン記載されています。Windows10 Proと記載されているかをご確認ください。
Windowsのバージョン確認ができたらリモートデスクトップ機能の設定です。
リモートデスクトップ機能の設定方法を説明する際にパソコンが2種類出てきますがわかりやすくするため接続先(社内などにあるパソコンで操作される側)をホストPCと定義します。もう一方、手元にあるパソコンをクライアントPCと定義します。
まず、ホストPCの「コンピューター名」「ユーザー名」「パスワード」を確認していきましょう。ホストPCの「コンピューター名」は先ほどのWindowsのバージョンを確認した詳細情報画面に記載されています。
「ユーザー名」「パスワード」は社内のパソコンを利用する際に入力するWindowsアカウントの「ユーザー名」「パスワード」です。もし設定していない場合は設定する必要があります。
[システム]を開き、赤枠のアカウントを開きます。
ユーザーの情報画面から赤枠内のサインインオプションを開きます。
パスワードが設定されていなければ下記のように表示されるので設定します。
ここまで確認・設定できたら、リモートデスクトップの設定を行います。
リモートデスクトップ機能の許可を行います。
[システム]を開きます。
リモートデスクトップを開きます。
リモートデスクトップを有効にチェックを入れます。
ホストPCの設定は終了です。
クライアントPCでリモートデスクトップ接続を行います。
[スタート]を開き、W行のWindowsアクセサリをクリックするとフォルダ内が開きます。その中からリモートデスクトップ接続を開きます。
リモートデスクトップ接続画面が開いたらコンピューター名の箇所へホストPCで確認したデバイス名を記載して接続ボタンをクリックします。
Windowsセキュリティ画面が開いたら、ユーザー名とパスワードを入力してOKをクリックします。先に資格情報を記憶するにチェックを入れれば次回から入力を省略することができます。
初回の接続時にはセキュリティ証明書が表示されます。証明を確認して「はい」をクリックします。「このコンピュータへの接続について今後確認しない」にチェックを入れれば次回以降省略されます。
接続に成功すると下記のようにホストPC画面がクライアントPC画面に表示されます。
Windows10のリモートデスクトップは上記のように費用をかけることなく簡単にテレワーク環境を構築することができる便利な機能です。しかし、リモートデスクトップは自身だけでなく悪意のある第三者にとっても便利な機能でもあるのです。
WindowsのリモートデスクトップはIDとパスワードさえあればデスクトップにログインできてしまいます。また、一度不正ログインをされてしまうと、ネットワーク内の横移動(ラテラルムーブメント)によって、会社内の他のシステムも不正に利用されてしまう可能性あるため、セキュリティ機能を向上させる別サービスと一緒に利用することで情報漏洩を防止することができます。
V-Warp(ブイワープ)というサービスは専用USBをクライアントPCへ接続してログインするだけで簡単にリモートデスクトップを利用することができるリモートデスクトップサービスです。
しかし、Windowsの標準リモートデスクトップ機能とは違い、利用する為には、専用USBの接続、ホストPCへあらかじめ設定したパスワード(Windowsパスワードとは別物)とWindowsアカウントのID/パスワードが必要になります。多要素認証と接続を制限することで第三者の不正アクセスを防止できます。
また、Windowsの標準リモートデスクトップ機能ではホストPCからクライアントPCへ簡単にファイルのコピーができてしまいますが、V-Warpを利用したリモートデスクトップ接続ではホストPCからクライアントPCへファイルのコピーが禁止されています。このようにリモートデスクトップの便利さは損なわず、セキュリティ面の強化が可能です。
新型コロナウイルスによって広がったテレワークでは情報漏洩に対する意識も高まっています。V-Warpのようなセキュリティサービスを導入して安全なテレワーク環境を構築してみてはいかがでしょうか?
リモート側がスペックの劣る中古パソコンでもホスト側が高スペックのパソコンなら性能自体はホストによるところが大きいため、快適にかつ安全にアクセス、操作することができます。ただし、リモートデスクトップ接続の場合、通信環境により速度が落ちることがあります。
リモートワーク用に安くパソコンを購入したい場合、中古パソコンやパソコンのレンタルは出費を抑えることができるため、おすすめです。